風俗の種類とは、日本における性的サービスや娯楽を提供する業態の分類を指す。法的には風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)に基づき、風俗営業と性風俗関連特殊営業の2つに大別される。性風俗関連特殊営業はさらに店舗型性風俗特殊営業、無店舗型性風俗特殊営業、映像送信型性風俗特殊営業に細分化される。各業態は提供するサービス内容、営業形態、法的規制において明確な違いがあり、売春防止法や公衆浴場法など複数の法令によって規制されている。
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概要
日本の風俗産業は、歴史的に多様な発展を遂げてきた。江戸時代の吉原遊廓に代表される公認の遊郭制度から、戦後の売春防止法制定(1956年)を経て、現代の複雑な業態構造が形成された。
風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)は、1948年に制定され、その後何度も改正されてきた。特に1985年の大幅改正では、性風俗関連特殊営業という新たなカテゴリーが設けられ、ソープランド、ファッションヘルス、デリヘル(デリバリーヘルス)などの業態が法的に位置づけられた。
2026年2月現在、風俗の種類は大きく以下のように分類される。
法的分類による主要カテゴリー
- 風俗営業(風営法第2条第1項):キャバクラ、ホストクラブ、キャバレーなど
- 店舗型性風俗特殊営業(風営法第2条第6項):ソープランド、ファッションヘルス、ピンサロ(ピンクサロン)、オナクラなど
- 無店舗型性風俗特殊営業(風営法第2条第7項):デリヘル(デリバリーヘルス)など
- 映像送信型性風俗特殊営業(風営法第2条第8項):ライブチャット、のぞき部屋など
各業態は公安委員会への届出または許可が必要であり、営業時間、年齢制限、広告規制などの詳細な規制を受ける。また、売春防止法第3条により、対償を受けて不特定の相手と性交することは禁止されているため、各業態はこの法律に抵触しない範囲でサービスを提供している。
法的分類体系
風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)による分類
風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)(昭和23年法律第122号)は、風俗営業および性風俗関連特殊営業を規制する基本法である。
風営法第2条による営業区分
| 法的分類 | 条項 | 許可/届出 | 主な業態例 |
|---|---|---|---|
| 風俗営業 | 第2条第1項 | 許可制 | キャバクラ、ホストクラブ、クラブ (接待飲食店) |
| 店舗型性風俗特殊営業 | 第2条第6項 | 届出制 | ソープランド、ファッションヘルス、ピンサロ(ピンクサロン) |
| 無店舗型性風俗特殊営業 | 第2条第7項 | 届出制 | デリヘル(デリバリーヘルス) |
| 映像送信型性風俗特殊営業 | 第2条第8項 | 届出制 | ライブチャット、のぞき部屋 |
| 接待飲食等営業 | 第2条第1項第1号 | 許可制 | キャバレー、キャバクラ、ホストクラブ |
風俗営業と性風俗関連特殊営業の違い
風俗営業は、主に接待を伴う飲食業や遊技場営業を指し、性的サービスを主目的としない。一方、性風俗関連特殊営業は、性的好奇心に応じるサービスを提供する営業形態である。
主な相違点
- 許可/届出:風俗営業は公安委員会の許可が必要、性風俗関連特殊営業は届出制
- 営業時間:風俗営業は原則午前0時(地域により午前1時)まで、性風俗関連特殊営業は午前0時~午前6時の営業禁止
- 年齢制限:両方とも18歳未満の者の立入・雇用は禁止
- 広告規制:性風俗関連特殊営業はより厳格な広告規制がある
店舗型性風俗の主要業態
ソープランド
ソープランドは、店舗型性風俗特殊営業第1号に分類される業態である。風営法第2条第6項第1号では「浴場業の施設を設けて異性の客に接触する役務を提供する営業」と定義されている。
歴史的経緯
- 1958年:売春防止法全面施行により赤線廃止
- 1958年:トルコ風呂として営業開始
- 1984年:トルコ共和国からの抗議により「ソープランド」に名称変更
- 1985年:風営法改正により公衆浴場法から風営法の規制対象に移行
法的位置づけ
ソープランドは公衆浴場法に基づく「個室付浴場」として営業許可を受け、同時に風営法に基づく性風俗関連特殊営業の届出を行う必要がある。建前上、店舗は場所を提供するのみであり、女性従業員と客の間で行われる性交は「個人の自由恋愛」とされているが、実質的には性交を伴うサービスが提供される唯一の合法的業態である。
サービス内容
- 入浴サービス
- マットプレイ
- 性交類似行為および性交(建前上は個人の自由恋愛)
料金体系
- 大衆店:40分~60分で15,000円~30,000円程度
- 高級店:60分~90分で40,000円~100,000円以上
主要営業地域
東京都の吉原、大阪府の飛田新地・松島新地、神奈川県の堀之内、愛知県の中村区、福岡県の中洲などの風俗街に集中している。
ファッションヘルス
ファッションヘルス(略称:ヘルス)は、店舗型性風俗特殊営業第4号に分類される業態である。
歴史的経緯
1980年代に入り、トルコ風呂(後のソープランド)に対する規制強化を背景に、より低価格で気軽に利用できる業態として登場した。箱ヘル(店舗型)とホテヘル(ホテル利用型)に大別されるが、現在は箱ヘルが主流となっている。
サービス内容
性交(本番行為)は建前上禁止されているが、一部の店舗や個人の判断で行われる場合もあり、これは売春防止法違反となる。
料金体系
- 30分~60分:10,000円~20,000円程度
- 指名料:1,000円~3,000円
派生業態
- マットヘルス:マットを使用したサービス
- イメクラ(イメージクラブ):シチュエーションプレイ重視
- コスプレ風俗:特定のコスチュームを着用
- M性感:被虐的欲求に応えるサービス
- 人妻風俗:既婚女性または既婚女性設定の従業員
ピンサロ(ピンクサロン)
ピンサロ(ピンクサロン)は、店舗型性風俗特殊営業第4号に分類される業態で、主にオーラルセックスを提供する。
歴史的経緯
1980年代に「ノーパンしゃぶしゃぶ」などの飲食を伴う業態から発展し、現在の形態が確立された。ノーパン喫茶の流れを汲む業態でもある。
サービス内容
- フェラチオ(オーラルセックス)
- 手による性的刺激
- キスや愛撫(店舗により異なる)
営業形態
- カウンター式:客がカウンター席に座り、女性従業員がサービスを提供
- 個室式:完全個室でサービスを提供
- 半個室式:パーティションで区切られた空間
料金体系
- 30分~40分:5,000円~10,000円程度
- ファッションヘルスと比較して低価格
オナクラ(オナニークラブ)
オナクラは、店舗型性風俗特殊営業第2号に分類される業態である。
特徴
女性従業員が客の性器に直接触れることなく、視覚的刺激や言葉による誘導を提供し、客が自身で自慰行為を行う。非接触型のサービスであるため、性感染症(性病)のリスクが低いとされる。
サービス内容
- 衣服の着脱による視覚的刺激
- 言葉による誘導
- 特定のポーズや演技
- シチュエーションプレイ
料金体系
- 30分~60分:3,000円~10,000円程度
- 他の業態と比較して低価格
派生業態
秋葉原を中心に、コスプレ風俗としてのオナクラが多数営業している。
その他の店舗型業態
おっぱいパブ
女性従業員が客に乳房を触らせるサービスを提供する。店舗型性風俗特殊営業第3号に分類される。
ストリップ劇場
女性ダンサーがステージ上で衣服を脱ぐパフォーマンスを行う。店舗型性風俗特殊営業第2号に分類される。
アダルトショップ
アダルトグッズや映像作品を販売する店舗。店舗型性風俗特殊営業第5号に分類される。
出会い系喫茶
客同士の出会いを仲介する業態。風営法の規制対象であるが、実質的に性的サービスの斡旋を行う店舗は売春防止法違反となる。
のぞき部屋
マジックミラー越しに従業員の行為を観賞する業態。
無店舗型性風俗の業態
デリヘル(デリバリーヘルス)
デリヘル(デリバリーヘルス)は、無店舗型性風俗特殊営業に分類される業態で、女性従業員が客の指定する場所(ラブホテルや自宅など)に派遣される。
歴史的経緯
1990年代に入り、携帯電話の普及と連動して急速に成長した。店舗を持たないため初期投資が少なく、新規参入が容易であったことから、店舗数が急増した。
法的位置づけ
風営法第2条第7項により、「人の住居又は人の宿泊の用に供する施設において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業」と定義される。営業所(受付事務所)の所在地を管轄する都道府県公安委員会に届出を行う必要がある。
サービス内容
ファッションヘルスと同様のサービスを提供する。ただし、建前上は本番行為(性交)は禁止されている。
料金体系
- 60分:15,000円~25,000円程度
- 90分:20,000円~35,000円程度
- 指名料、交通費、ホテル代は別途必要な場合がある
主要な派生業態
営業上の課題
デリヘルは実際の性的サービス提供場所(ホテルや客の自宅)が営業所外であるため、警察による監視が困難である。このため、建前上は禁止されている本番行為が個人の判断で行われる場合があり、売春防止法違反のリスクがある。
映像送信型性風俗の業態
ライブチャット
ライブチャットは、映像送信型性風俗特殊営業に分類される業態で、インターネット回線を通じて女性パフォーマーと客がリアルタイムで映像・音声でコミュニケーションを行う。
法的位置づけ
風営法第2条第8項により、「専ら、性的好奇心に応じるため、電気通信設備を用いて映像を送信する役務を提供する営業」と定義される。2011年の風営法改正により新たに規制対象となった。
サービス内容
- チャット形式での会話
- パフォーマーによる性的な映像の配信
- 客からのリクエストに応じた演技
料金体系
- ポイント制:1分あたり数十円~数百円
- 月額定額制:月額数千円~数万円
特徴
非接触型のサービスであり、性感染症(性病)のリスクがない。また、客は自宅から利用できるため、心理的・物理的なハードルが低い。
のぞき部屋
のぞき部屋は、客がマジックミラー越しに女性の姿を見るサービスを提供する業態である。店舗型性風俗特殊営業第2号に分類される場合と、映像送信型性風俗特殊営業に分類される場合がある。
接待を伴う飲食業
キャバクラ
キャバクラは、風俗営業第1号(接待飲食等営業)に分類される業態で、女性従業員が客に酒類を提供しながら会話や接待を行う。
法的位置づけ
風営法第2条第1項第1号により、「キャバレー、待合、料理店、カフェーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業」と定義される。公安委員会の許可が必要である。
サービス内容
- 会話や飲酒の同席
- カラオケでのデュエット
- 軽いボディタッチ(店舗により異なる)
- 色恋営業(恋愛感情を装う営業手法)
性的サービスは提供しない。ただし、セクキャバ(セクシーキャバクラ)と呼ばれる業態では、より過激な身体接触が行われる場合があり、実質的に性風俗に近いサービスを提供する店舗も存在する。
料金体系
- セット料金:60分3,000円~10,000円程度
- 指名料:1,000円~3,000円
- ドリンク代、サービス料などが別途必要
- 総額では1時間あたり10,000円~30,000円以上となることが多い
営業規制
- 営業時間:原則午前0時まで(地域により午前1時まで延長可能)
- 18歳未満の者の立入・雇用禁止
- 照明の明るさ基準(10ルクス以上)
ホストクラブ
ホストクラブは、男性従業員が女性客に接待を行う業態で、風俗営業第1号に分類される。基本的な営業形態やサービス内容はキャバクラと同様であるが、客層が女性である点が異なる。
社会的課題
近年、ホストクラブにおける高額請求や、客である女性が返済のために売春やパパ活に走るケースが社会問題となっている。2024年以降、東京都などでは規制強化の動きが見られる。
キャバレー
キャバレーは、広いホールと舞台を備え、バンド演奏やショーを楽しみながら飲食する高級接待飲食店である。風俗営業第1号に分類される。1960年代~1980年代に全盛期を迎えたが、バブル経済崩壊後は店舗数が減少し、現在はごく少数の店舗が営業しているのみである。
クラブ (接待飲食店)
高級接待飲食等営業の形態で、会員制または紹介制をとる店舗が多い。銀座、赤坂、六本木などの高級繁華街に多く見られる。
ガールズバー
ガールズバーは、女性バーテンダーが接客する業態である。建前上は接待を行わないため、風俗営業許可ではなく、深夜酒類提供飲食店営業の届出で営業できる。ただし、実際には接待類似行為が行われる店舗も多く、取締りの対象となることがある。
料金体系
- セット料金:60分2,000円~5,000円程度
- キャバクラと比較して低価格
法的グレーゾーンの業態
メンズエステ・回春エステ
メンズエステは、表向きは男性向けのリラクゼーションサービスを提供するエステティックサロンであるが、実際には性的サービスを提供する店舗も多数存在する。
法的位置づけの曖昧さ
メンズエステの多くは性風俗関連特殊営業としての届出を行っていない。建前上は「健全なマッサージ店」として営業しているが、実際には鼠径部(そけいぶ)への施術や性器への接触を伴うサービスが提供される場合がある。
サービス内容
- オイルマッサージ
- 鼠径部リンパマッサージ(際どい部位への施術)
- 紙パンツの着用有無(店舗により異なる)
- 性器への直接的接触(一部店舗、違法)
料金体系
- 60分:10,000円~20,000円程度
- 90分:15,000円~30,000円程度
法的リスク
性器への直接的な接触や性交を伴う場合、風営法違反または売春防止法違反となる。実際に摘発される事例も多い。
業界の動向
2010年代後半から急速に店舗数が増加し、2026年現在も主要都市で多数の店舗が営業している。従来の風俗業態からの客の流入も見られる。
コンセプトカフェ(コンカフェ)
特定のコンセプト(メイド、アイドル、アニメなど)に基づいた接客を行うカフェである。建前上は接待を行わないため風俗営業に該当しないとされるが、実態として接待類似行為が行われる店舗も存在し、法的グレーゾーンとなっている。
社会的課題
従業員の多くが若年層であり、未成年の雇用や労働環境の問題が指摘されている。また、一部店舗では風俗へのスカウトの温床となっているとの指摘もある。
歴史的変遷
江戸時代~明治時代
日本の風俗産業の起源は、江戸時代の公認遊郭制度に遡る。吉原遊廓は1617年に庄司甚右衛門によって開設され、江戸幕府の公認を受けた。
明治時代に入ると、1900年に「娼妓取締規則」が制定され、公娼制度が法的に整備された。全国各地に遊郭が設けられ、公認の売春制度が存在した。
戦後~1950年代
第二次世界大戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の指導により、1946年に「公娼廃止令」が出された。しかし、実際には「赤線」と呼ばれる事実上の売春地帯が各地に形成された。
1956年に売春防止法が制定され(全面施行は1958年)、売春は法的に禁止された。これにより赤線は廃止されたが、代わりに「トルコ風呂」(後のソープランド)が登場した。
1960年代~1980年代
1960年代から1970年代にかけて、トルコ風呂が全国的に広がった。当初は公衆浴場法に基づく「個室付浴場」として営業していた。
1980年代にはノーパン喫茶が一時的にブームとなったが、警察の取締強化により衰退した。
1984年、トルコ共和国からの抗議により、業界団体が「ソープランド」への名称変更を決定した。
1985年、風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)が大幅改正され、性風俗関連特殊営業という新カテゴリーが設けられた。
1990年代~2000年代
1990年代に入ると、携帯電話の普及とともにデリヘル(デリバリーヘルス)が急速に成長した。
1999年、風営法改正により無店舗型性風俗特殊営業が新たに規制対象となった。
2000年代にはシティヘブンなどのインターネット風俗情報サイトが普及し、客が店舗情報や口コミを事前に確認できるようになった。
2010年代~現在
2010年代後半からメンズエステが急速に増加し、従来の風俗業態と競合する状況となっている。
2011年、風営法改正により映像送信型性風俗特殊営業が新たに規制対象となった。
2016年、風営法改正により、深夜営業が可能な特定遊興飲食店営業が新設された。
2020年代には訪日外国人観光客向けのインバウンド風俗も登場している。
2022年、AV新法が施行され、性産業全体における労働者保護の意識が高まっている。
関連する法令と規制
風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)
昭和23年法律第122号。風俗営業および性風俗関連特殊営業を規制する基本法。
主な規制内容
- 営業許可または届出義務
- 営業時間の制限
- 年少者(18歳未満)の立入・雇用禁止
- 営業所の構造設備基準
- 広告宣伝の規制
- 暴力団関係者の排除
売春防止法
昭和31年法律第118号。売春およびその周辺行為を禁止する法律。
第3条:「対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交すること」を売春として定義
処罰対象
- 売春の勧誘(第5条)
- 売春の周旋(第6条)
- 売春をさせる契約(第7条)
- 売春をさせる業(第11条)
- 場所の提供(第11条)
労働基準法
昭和22年法律第49号。風俗産業で働く従業員も労働者として保護される。
適用される主な規定
職業安定法
昭和22年法律第141号。風俗男性求人を含む求人活動を規制する。
主な規定
- 虚偽の労働条件提示の禁止
- 年少者(18歳未満)の募集禁止
- 適正な求人広告
迷惑防止条例
各都道府県が制定する条例。公共の場所における客引き行為などを規制する。
規制対象
- しつこい客引き行為
- 立ちんぼ(路上での売春勧誘)
- 公共の場所における卑わいな言動
雇用形態と労働環境
主な雇用形態
風俗産業における従業員の雇用形態は、主に以下の3つに分類される。
アルバイト
時給制または歩合制で報酬が支払われる。労働基準法の保護対象となる労働者である。
業務委託
個人事業主として業務委託契約を結ぶ形態。社会保険の適用がなく、自身で確定申告を行う必要がある。ただし、実態として使用従属性がある場合、労働者性が認められる可能性がある。
正社員
主に管理職や事務職で採用される。無期雇用労働者として社会保険や年次有給休暇などの法定福利厚生が適用される。
報酬体系
歩合制(バック率)
多くの店舗では、売上の一定割合を従業員が受け取る歩合制を採用している。
- ソープランド:50%~70%
- ファッションヘルス・デリヘル:40%~60%
- キャバクラ:40%~50%(時給制との併用も多い)
本指名バック
客から指名を受けた場合、指名料の一部または全額が従業員に支払われる。
労働環境の課題
長時間労働
深夜営業を行う店舗では、従業員の労働時間が長時間に及ぶことがある。
賃金未払い
歩合制の不透明な計算方法により、適正な報酬が支払われないケースがある。
ハラスメント
客からのセクシュアルハラスメントや、店舗管理者からのパワーハラスメントの問題が指摘されている。
社会保険未加入
業務委託契約を理由に、社会保険への加入を拒否されるケースがある。
相談窓口
労働基準監督署(労基署)や弁護士、支援NPOなどに相談することが可能である。
業界の主要グループ
風俗産業においては、複数店舗を運営する大手グループが存在する。これらのグループは風俗業界の大手グループとして知られている。
主要グループ例
これらのグループは、複数の業態にわたって店舗を展開し、従業員の待遇改善や法令遵守に取り組んでいる例も見られる。
主要営業地域
東京都
歌舞伎町(新宿区)
日本最大の風俗街。あらゆる業態の店舗が密集している。
吉原(台東区)
江戸時代からの伝統を持つソープランド街。約200店舗のソープランドが営業している。
池袋(豊島区)
歌舞伎町に次ぐ規模の繁華街。
秋葉原(千代田区)
コスプレ風俗、オナクラなどの特殊業態が多い。
上野(台東区)
比較的低価格帯の店舗が多い。
六本木・麻布(港区)
高級キャバクラやクラブ (接待飲食店)が多い。
大阪府
飛田新地・松島新地・堀江新地(大阪市)
料亭形式のソープランドが営業している。NK流と呼ばれる独特のシステムがある。
梅田・北新地(大阪市北区)
高級キャバクラやクラブ (接待飲食店)が集中している。
日本橋(大阪市浪速区)
秋葉原と同様、コスプレ風俗が多い。
その他の主要地域
名古屋市(愛知県)
中村区を中心にソープランドが多数営業している。
福岡市(福岡県)
中洲は九州最大の歓楽街。
札幌市(北海道)
すすきの地区が北海道最大の繁華街。
仙台市(宮城県)
国分町が東北最大の歓楽街。
社会的課題と今後の動向
労働者保護の課題
2022年のAV新法施行を契機に、風俗産業における労働者保護の議論が活発化している。フリーランス保護新法(2024年施行)も、業務委託契約で働く従業員の権利保護に影響を与える可能性がある。
性感染症(性病)対策
風俗産業における性感染症の予防は重要な課題である。多くの店舗では定期的な健康診断を実施しているが、法的義務ではない。コンドームの使用推奨などの啓発活動が行われている。
違法営業の取締
メンズエステや立ちんぼなど、法的グレーゾーンまたは違法な営業形態に対する取締が強化されている。2020年代に入り、東京都の一部地域では立ちんぼの摘発が相次いでいる。
インバウンド風俗の台頭
訪日外国人観光客の増加に伴い、外国人客を対象とした風俗店も登場している。英語や中国語などの多言語対応を行う店舗が増加している。
デジタル化の進展
オンライン予約システムの普及、ライブチャットなどの非接触型サービスの成長など、デジタル技術の活用が進んでいる。
税制上の課題
インボイス制度の導入により、業務委託契約で働く従業員が免税事業者として維持するか、課税事業者(適格請求書発行事業者)となるかの選択を迫られている。
脚注・注釈・出典
法令
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)e-Gov法令検索
- 売春防止法(昭和31年法律第118号)e-Gov法令検索
- 労働基準法(昭和22年法律第49号)e-Gov法令検索
- 職業安定法(昭和22年法律第141号)e-Gov法令検索
- 公衆浴場法(昭和23年法律第139号)e-Gov法令検索
- 労働契約法(平成19年法律第128号)e-Gov法令検索
- 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号)e-Gov法令検索
参考情報
- 警察庁「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の概要」警察庁ウェブサイト
- 厚生労働省「労働基準法の概要」厚生労働省ウェブサイト
- 厚生労働省「職業安定法の概要」厚生労働省ウェブサイト
関連項目
主要業態
法令・制度
関連概念
外部リンク
- e-Gov法令検索 – 日本の法令データベース
- 警察庁ウェブサイト – 風俗営業に関する情報
- 厚生労働省ウェブサイト – 労働法制に関する情報
- 法テラス – 法的トラブルに関する情報提供








