セクキャバ(せくきゃば)とは、セクシーキャバクラの略称であり、女性接客係が客の横に座ったり対面で上に乗ったりして、胸や乳首などへの接触を許可するサービスを提供する飲食店の形態である。同義語として、おっぱいパブ(おっパブ)、セクシーパブ(セクパブ)、お触りキャバクラなどが用いられる。
基本的にはキャバクラのシステムに準じた飲食店形式であるが、客が女性接客係の身体に接触できる点がキャバクラと異なる。ピンクサロンとは異なり、射精させる抜きサービスは原則として提供しない。風俗店と飲食店の中間的位置づけにある業態として認識されている。
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概要
セクキャバは、接待を伴う飲食店として風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)の規制対象となる業種である。キャバクラ情報誌やキャバクラ情報サイト上では、セクシー系、エクストリーム系、エンターテインメント系などと分類されている。
店舗により衣装や下着の上からソフトタッチのみ可能な場合もあれば、上半身裸になって直接的な接触を認める店舗もあり、サービス内容には幅がある。性的サービスは接触のみが基本であり、性行為や射精を伴うサービスは風営法により禁止されている。
歴史
黎明期(1990年代)
セクキャバの起源は1990年代にさかのぼる。ピンクサロンから派生し、「抜きなしのお触りパブ」として1990年代後半に全国的に広まった。セクキャバで働く女性の大半は、当時流行していたガングロ・ヤマンバギャルであり、キャバクラでは雇用されにくかった彼女たちの受け皿として機能した。
給料はキャバクラの日給1万円に対して2~3倍程度であり、全額日払いで支払われることが多かった。また、ピンクサロンや風俗に比べて病気や顔バレのリスクが低いと認識されたことも普及の要因となった。歌舞伎町と六本木ではキャバクラよりもセクキャバが目立つほどに乱立した時期もあった。
最も多かったのは「タイのゴーゴーバー型」で、ステージに並ぶ女性の中から指名し、定時に行われるショータイムにチップを払う形式であった。ショータイムでは女性が客の膝の上にまたがり、ユーロビートに合わせて腰を振るサービスが提供された。
拡大期(1990年代後半~2000年代初頭)
1990年代後半には、歌舞伎町のセクキャバが六本田に進出し、全フロアがセクキャバの雑居ビルが誕生するなど、業態は急速に拡大した。小箱のセクキャバも増加し、コスプレ系の店舗が人気を博した。スチュワーデス、OL、セーラー服、花魁など多様なコンセプトが登場した。
五反田では「痴漢型セクキャバ」が登場し、電車内風の店内で車掌に扮したボーイのアナウンスで始まるショータイムが話題となった。この時期、差別化を図るために一部の店舗はサービスの過激さを増していった。
規制強化期(2004年以降)
2004年以降、東京都が実施した「歌舞伎町浄化作戦」により、都内のほぼすべての「抜きキャバ」が摘発され、射精を伴うサービスを提供する店舗群は壊滅した。風営法は飲食店内の性行為を認めておらず、違法サービスを提供する店舗に対する取り締まりが強化された。
法律上の位置づけ
風営法における分類
セクキャバは風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)第2条に定義される風俗営業1号ないし2号に該当し、公安委員会の許可を受けて営業する必要がある。
風営法第2条第1項では、「風俗営業」を以下のように定義している。
1号営業(接待飲食等営業)
キャバレー、待合、料理店、カフェその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業。キャバクラ、ホストクラブ、セクキャバなどが該当する。
2号営業(低照度飲食店)
喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、客席における照度を10ルクス以下として営む営業。
セクキャバの多くは1号営業として許可を受けているが、店内を暗くして営業する店舗は2号営業として許可を得ている場合もある。
性風俗関連特殊営業との区別
セクキャバは性風俗関連特殊営業には該当しない。性風俗関連特殊営業はソープランドやファッションヘルスなど、性的サービスを主とする業態を指す。セクキャバはあくまで飲食店として営業しており、風俗営業に分類される。
年齢制限と雇用規制
風営法第22条により、風俗営業のため客を接待する業務を行う者として雇用できるのは18歳以上の者である。また、同法第18条および第22条により、18歳未成年の者は入店できない。
ただし、18歳以上であっても、高校生の場合は自主規制により雇用を断られる場合がある。
営業時間制限
風営法第13条により、風俗営業者は深夜(午前0時から午前6時までの時間)においては、その営業を営んではならない。ただし、都道府県の条例に特別の定めがある場合は、この限りではない。
セクキャバは原則として深夜0時までの営業となるが、地域によっては条例で深夜1時までの営業が認められている場合もある。
禁止事項と罰則
風営法および施行条例により、以下の行為が禁止されている。
これらの違反行為を行った場合、営業停止処分や許可取り消しの対象となる。また、悪質な場合は刑事罰が科される。
サービス内容
基本的なシステム
セクキャバの基本的なシステムはキャバクラに準じている。客が入店すると、女性接客係が席に着き、接待を行う。料金は時間制(セット料金)が基本であり、指名料や延長料が加算される。
基本的なプレイ内容
- 恋人プレイ(会話、スキンシップ)
- ディープキス
- 女性キャストの上半身(胸や乳首など)を触る、舐める、吸う
- 男性客の乳首を触る、舐める、吸う
女性キャストによっては、衣装や下着の上からであれば女性器を触れる場合や、直接触ったり指入れをすることを許可している場合もある。ただし、これらは店舗によって大きく異なり、一律のルールではない。
サービス提供形式
セクキャバには以下のようなサービス提供形式が存在する。
オールタイム制(常時おさわり制)
常時セクシーサービスが可能な形式。客は任意のタイミングでボディタッチやキスを行える。
ダウンタイム制(ショータイム制)
定時になると店内が暗くなり、セクシーサービスを行う形式。基本的に1セットは40分で、客一人に対し1人ないし3人の女性が交代でサービスを行う。この形式は北海道や札幌のすすきのエリアで多く採用されている。
チップ制
チップを払うことでセクシーサービスを行う形式。タイのゴーゴーバー型に多い。
個室制(プライベート制)
個室に移動し、よりプライベートな環境でセクシーサービスを行う形式。
上記のシステムを組み合わせて併用する店舗もある。指名、本指名などのシステムはキャバクラに準じている。
禁止事項
セクキャバでは以下の行為が禁止されている。
- 射精(抜き行為)
- 男性器の露出
- 性器への直接的な接触(店舗により異なる)
これらの行為を強要した客は、男性スタッフから厳重注意を受け、場合によっては退店を求められる。また、違反した客や店舗は法的責任を問われる可能性がある。
ソフト系とハード系
セクキャバは提供するサービスの過激度により、「ソフト系」と「ハード系」に分類される。
ソフト系セクキャバ
上半身(胸や乳首)への接触のみを許可する店舗。衣装や下着の上からのみ接触可能な店舗も含まれる。
ハード系セクキャバ
下半身への接触を認める店舗。女性接客係の女性器を触らせるサービスを提供することもあるが、風営法上グレーゾーンにある。
キャバクラとの違い
セクキャバとキャバクラの最大の違いは、身体への接触の可否である。
キャバクラの特徴
- 基本的にボディタッチは禁止
- 会話を楽しむことが主目的
- 店内照明は明るい
- 時給保証期間制度(約2~3ヶ月のみ時給を保証)を導入している店舗が多い
セクキャバの特徴
料金システムと相場
料金体系
セクキャバの料金システムは以下の要素で構成される。
セット料金
40分~60分の基本料金。時間帯によって料金が変動する場合がある。
- OPEN~21:00:6,000円~8,000円
- 21:00~LAST:7,000円~9,000円
指名料
特定の女性を指名する場合の追加料金。2,000円~3,000円が相場。
延長料金
セット時間を延長する場合の追加料金。
- 20分延長:4,000円~5,000円
- 40分延長:7,000円~8,000円
ドリンク代
女性キャストへのドリンク提供料金。1杯1,000円前後。
地域別相場
地域によって料金相場には差異がある。
東京(歌舞伎町、池袋、六本木など)
1セット(40~60分):8,000円~10,000円
大阪(梅田、難波、十三、京橋など)
1セット(40~60分):7,000円~9,000円
北海道(すすきのなど)
1セット(40~60分):7,000円~9,000円
福岡(中洲など)
1セット(40~60分):6,000円~8,000円
平均的な遊び方として、セット料金+指名料+ドリンク代を含めて1回の利用で約10,000円~15,000円が目安となる。
地域による呼称と特徴の違い
北海道・東北地方
北海道の札幌市すすきのをはじめとする北海道、東北地方北部では、キャバクラという呼称がセクシーパブに該当するサービスを行う店舗を指す。一般的なキャバクラ相当の店舗は「ニュークラブ」と称される。
すすきのではダウンタイム制(ショータイム制)を採用する店舗が多く、定時になると店内が暗くなり、女性キャストが客の膝の上に座ってサービスを提供する形式が一般的である。
九州地方
北九州市小倉駅裏をはじめとする九州地方の一部でも、セクシーパブに該当するサービスを行う店舗を「キャバクラ」と呼び、一般的なキャバクラ相当の店舗は「ラウンジ」と称される。
首都圏
東京都や大阪府などの首都圏では、セクキャバ、おっぱいパブ(おっパブ)、いちゃキャバなどの呼称が使い分けられている。地域によって呼び方が異なるだけで、サービス内容に大きな違いはない。
セクキャバで働く女性
雇用形態と給与
セクキャバで働く女性キャストの雇用形態は、主にアルバイトまたは業務委託である。正社員や契約社員としての雇用は少ない。
給与は時給制または歩合制が一般的であり、指名料やドリンク代のバックが加算される。平均月収は約30万円程度であり、人気嬢になると月収100万円を超えることもある。
働く理由と背景
セクキャバで働く理由は多岐にわたる。
セクキャバは風俗店ではなく、精液を介した性的接触がないため、風俗よりもリスクが低いと認識されている。大学や専門学校の勉強と両立しながら働く女性キャストや、別の仕事を掛け持ちしている女性キャストも存在する。
衛生管理と健康リスク
1日の中で複数人の男性客と接客するため、女性キャストは徹底した衛生管理を行っている。
衛生管理の方法
- 接客の合間に歯磨き、うがい薬、マウスウォッシュを使用
- 胸や乳首をおしぼりやウェットティッシュで拭く
- 消毒液を使用する
セクキャバではフェラチオなどの性的サービスは提供しないため、性感染症(性病)にかかる可能性は風俗に比べて低い。ただし、唾液を介した感染症(虫歯菌、肝炎ウイルス、ヘルペスウイルスなど)のリスクはゼロではないため、定期的な健康診断や感染症検査が推奨される。
セクキャバ嬢の呼称
セクキャバで働く女性キャストのことを、セクキャバ嬢やおっパブ嬢と呼ぶことがある。
関連業態
おっぱいパブ(おっパブ)
おっぱいパブ(おっパブ)はセクキャバの同義語として用いられることが多いが、地域によってはハッスルタイム(ショータイム)が設けられており、その時だけお触りが自由になる形式を指す場合もある。常時胸への接触が可能なセクキャバに対して、おっパブは時間限定で接触を許可するという違いがある。
いちゃキャバ
いちゃキャバは、上半身への接触が「服の上から」のみ許可されている店舗を指す。セクキャバよりもソフトなサービス内容であり、キャバクラとセクキャバの中間的な位置づけにある。
ランジェリーパブ(ランパブ)
ホステスが下着姿で男性客を接待するパブ。セクキャバの形態を取り入れている店舗と、ホステスの身体を触ることは禁止されている通常のキャバクラのような店舗がある。
逆セクキャバ(逆セクハラパブ)
女性接客係が積極的に男性客の身体を触って愛撫するというサービスを提供する店。一般的なセクキャバの中にも「逆セクハラコース」を設けて、このようなサービスを提供する店舗もある。
抜きキャバ
一般的なセクキャバの性的サービスは接触のみで、女性接客係が男性客を射精させる抜きサービスは提供しないが、追加料金で性的サービスを個室で提供する「抜きキャバ」も存在した。個室サービスの内容はピンクサロン同様にフェラチオを基本とし、性行為(本番行為)を黙認する店もあった。
札幌市すすきので発祥し、1990年代後半以降は東京都を中心に各都市で多くのセクキャバがこのサービスを取り入れたが、風営法は飲食店内の性行為を認めておらず、2004年以降の「歌舞伎町浄化作戦」により都内のほぼすべての「抜きキャバ」が摘発された。
コスプレ系セクキャバ
女性接客係がコスプレ衣装を着用して接客する店舗。スチュワーデス、OL、セーラー服、花魁、メイド、看護師など多様なコンセプトが存在する。コスプレ風俗とも関連するが、セクキャバはあくまで飲食店である。
トラブルとリスク
客とのトラブル
セクキャバでは以下のようなトラブルが発生する可能性がある。
過剰な要求
禁止されている性器への接触や射精を強要する客が存在する。店舗のルールを守らない客は退店を求められる。
ストーカー化
色恋営業により客がキャストに対して本気の恋愛感情を抱き、つきまとい行為に発展する場合がある。
金銭トラブル
使ったお金に対する返金要求や、キャストへの贈与後の返還要求などが発生する場合がある。
法的リスク
無許可営業
風営法の許可を得ずに営業する店舗が存在する。無許可営業の店舗に勤務した場合、トラブルに巻き込まれる可能性がある。
違法サービスの提供
射精を伴うサービスや性行為を提供する店舗は、風営法施行条例違反や売春防止法違反で摘発される。
業界用語
セクキャバ業界では以下のような専門用語が使用される。
ハッスルタイム(ショータイム)
定時になると店内が暗くなり、女性キャストが客の膝の上に座ってセクシーサービスを提供する時間帯。
地雷嬢
基本サービスを提供しない女性キャスト。トークばかりして時間稼ぎをする、ディープキスをせずにソフトキスしかしない、乳首が痛いなどの理由をつけて接触を拒否するなどの行為を行う。
本指名
来店時に特定の女性キャストを継続的に指名すること。
アイス
飲み物を作る際に使用する氷。
チャーム料
お通し代。席料として課される場合もある。
注釈
セクキャバは飲食店として営業しているが、身体への接触が認められているため、風俗と飲食店の中間的位置づけにある。地域によって呼称やシステムに違いがあるが、基本的なサービス内容は類似している。
風営法の規制対象であるため、営業する際は公安委員会の許可が必要である。また、18歳未成年の入店は禁止されている。
出典
- 「セクシーキャバクラ – Wikipedia」(2026年2月13日閲覧)
- 「セクキャバの変遷を知れば夜遊びの流行が見えてくる – 日刊SPA!」(2026年2月13日閲覧)
- 「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 – e-Gov法令検索」(2026年2月13日閲覧)
- 「風俗営業等業種一覧 – 警視庁ホームページ」(2026年2月13日閲覧)
- 「セクキャバ・おっぱぶは風営法上の風俗?風営法との関係や違法性 – GLADIATOR」(2026年2月13日閲覧)
- 「今さら聞けない「キャバクラ」と「セクキャバ」の違いは? – キャバイトNEXT」(2026年2月13日閲覧)
- 「風営法とは?キャバクラで働く前に知っておきたい法律の知識を – 体入ニュース」(2026年2月13日閲覧)
関連項目
- 風俗
- キャバクラ
- ピンクサロン(ピンサロ)
- おっぱいパブ
- ガールズバー
- 風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)
- 風俗営業
- 性風俗関連特殊営業
- 接待
- 接待飲食等営業
- 公安委員会
- 売春防止法
- 迷惑防止条例
- 風俗産業
- ノーパン喫茶
- コスプレ風俗
- 色恋営業
- 風俗男性求人
- 高収入男性求人
- ナイトレジャー
- ナイトタイムエコノミー








